方丈記
 あっという間。

 『あっ』という時間がどのくらいかというと1秒かかるかかからないかぐらいだが、

昔の1秒、要するに若かったとき、とりわけ幼かった頃の1秒と、いまの1秒とはまるで違う。

 1日が充実していて、というより1秒1秒が充実していて、

日向ぼっこをしていて何か夢想しているだけの1秒も、今から思うと重く、長い1秒だった。

 岡山という大都会に出かける。

 汽車に乗る。汽車が来るまでの、待ち時間の長いこと。

 やっと汽車に乗って窓から外を見る。

 いろんなものが目に飛び込んでくる。

 田圃が、白壁の家が、立派な庭が。

 崩れかけた、人が住んでいるのか、空き家になっているのか分からないが、

崩れかけた家もある。

 丘が見える。松が生えている。葉が落ちて裸になった桐の木が目に飛び込んでくる。

 岡山に着いて街を歩く。

 人の多いこと。 正月で着飾っている。こんなに大勢の人がどこから湧き出してきたんだろう?

 この岡山が、すなわち訪問先が、東京になり、シカゴになり、パリになり、

過ごすのに長い長い、充実していた1日が、

年齢を重ねるとともに急速に短くなり、軽くなって来て、

1日が、1年が短くなり、今や、文字どおりの『あっ』という間に1日が、1年が過ぎ、

何だかあっという間に生涯を終えそうな感じすらする。

 たとえ、その生涯を終える時が、5年後、10年後、20年後であったとしても、

ほんとうに『あっ』という間に来てしまうだろう。、

 いや5年後があっという間というよりも、70年があっという間という意味でのあっという間。

 方丈記でも読んでみようかな?


 ※ その前に読まなければならない文書が目の前にあるのだが… … …。

※※ 青空文庫にありました。つい読んでしまいました。今午前3時。時間もちょうど良く、しばし来し方行く末を思って(想っての方が良いかな?)しまいました。

コメント

yasai
2014年1月11日18:56

方丈記を 開いてみました 字が小さいので 草臥れて 止めました
する事は山ほどあります
しなければ イケナイと 分かっていても 
寒いと 理由をつけて止めてます
岡山を 歩けるなんて 凄い

yasai
2014年1月11日18:56

方丈記を 開いてみました 字が小さいので 草臥れて 止めました
する事は山ほどあります
しなければ イケナイと 分かっていても 
寒いと 理由をつけて止めてます
岡山を 歩けるなんて 凄い

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