忘れる。

 最近読んだ本を読み返す。

 新鮮な感動を覚える。

 まるで初読だ。

 本当に初読かもと思い始めた頃、

傍線が引いてある。

 ああ、と思うが、

情けないことに、何でこんなところにと思うほどつまらないところに線が引いてあったりする。

 何を食べたかを忘れるのは良いが、食べた事を忘れるのはヤバイと聞くが、

いやいや、これは序破急の序か破の違いだけで、遠からず序は破に進行し、破は急に。

 メモを、と思うが、慣れない事は無理。メモ帳を持っていても取ることを忘れる。

 そこで、出来るだけ指差し称呼、声出し記憶を実行するが、

覚えようとする事を忘れる。

 手帳が無理なら、ボイスレコーダーだが、

録音を忘れ、聞くのを忘れ、置いたところを忘れ、それより持って出るのを忘れる。

 残る手段は24時間介護、ではない、8時間だけ付き添ってくれる美人秘書だが、

美人秘書の売場がどこか分からない(派遣会社に頼めば良い?)。

 最近ボケ関連の本を読み返す。

 一応学者の端くれなので、文献としては数冊は読み込んだ、はず。

 読み直すと所々に傍線が引いてあるが、内容はまるで初読のようにまったく新鮮だ。

 

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