やられたに違い無い。

 昔、頼まれて、市民講座で消費者問題の講演を何度もやって来たのに、

まんまとやられた。

 先週の今日。 研究会に遅れそうで駅に向かっていたところ、

ちょっと大柄の70位のおばあさんに呼び止められた。

 国道はどちらでしょう?

 お財布を落として、歩いて帰ろうと思っているんですが、

と、

突然顔をくしゃくしゃにしながら、涙ぐんだ。

 すみませんが、1000円か2000円。貸して頂けませんか?

 そうすれば電車で帰れます。

 直ぐに、火曜日には、お送りします。

 怪しいと咄嗟に思ったが(取り分け月曜じゃなく火曜日には、怪しい、

が、1000円か2000円の事だ、と財布を出した。

 ところが、1万円札しか無かった。

 財布を引っ込めれば良かったのだが、

乗り掛かった船、と1万円を渡した。

 研究会が終わって、交番に行った。

 この辺り、管内で寸借詐欺の話は無いか?と聞いたが、

そんな被害は出ていないと言う事だったが、

1週間経つのにその老婆からは無しのつぶてだ。

 もうどうせ戻って来ないし、自分でもあの時覚悟したので(若干の悔しさが無い訳ではないが)、

その事自体をどうこう言うつもりはないが、

被害拡大の防止のために寸借詐欺の手口をまとめて紹介したい。

① 金額が小さいこと。 → このくらいの額だと被害届を出さない傾向がある。

② 自分が困っている状況を言葉巧みに作り出すこと。

③ こちらに考える余裕を与えない。 急いでいる時。泣き崩れる(が直ぐに泣き止む)

④発覚を遅らせるための口実が巧み(月曜じゃなく『火曜日には』お礼と一緒にお送りします)。

等になるだろうか。

 でも一番のこちら(被害者)の注意点は、

⑤私がやられるハズがない、と言う思い込み。

 まあ、財布を落としたのでなくって良かったと思うことにする。
 
いや、最近、財布を実際に落として、戻って来た事もあることだし、
それを考えると充分輸入超過(プラマイでは大きなプラス)だし。

 でも、こんな事では老後が本当に心配だから嫁さんでも…。

 これも大幅な輸入超過?で良いとこ取りか。

 ただ、そんな献身的な物好きはいないだろう。

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索