直島

　高校のESSの、文化祭の英語劇のための合宿をしていた直島が、

今をときめく文化の島になっているそうだ。

　先日、岡山に行った時にテレビで知って、ええーっと思った。

　今、安藤忠雄がラジオ深夜便でその直島の話をしている。

　福武書店と言う高校受験模試、受験参考書や、
通信添削をやっていたその福武の社長が、

25年ほど前に島の再生を安藤氏に持ちかけたのが出発で、

人口数千の島に10万単位の観光客が訪れる文化発信基地になっているそうだ。

　直島だけでなく、周りの島々も含めて、街並みが整備され、

人も訪れ、経済も活性化され、自然も回復され、

Win Winの好循環が続いている。

　先日、テレビで見た今の直島は、まるで別世界のようだった。

　中学校の講堂に寝泊まりした日々が懐かしい。

　密かに心を寄せていた、恐らくその気持ちも通じていたのではないかと思われる、

ひとつ下のMさん、今どこで何をしているだろうか。

　直島と同じくまったく別の人になってしまっているだろうか。

　なっしーも受験に敗れ、彼女も同じ轍を踏み、

何となく疎遠になってしまったのは40年以上前の事だ。

　岡山に帰りたいとはまるで思わないし、誰とも会いたいとも思わないが、

彼女にだけは、唯一、ちょっと会って話をして見たい気がしないでもない。

　ミッキーマウスじゃなかった、トッポジージョのような女子高生だったが、

まさか土管のようにはなっていないだろうな。


※　いつか書いた気がするが(upはしなかったかも)、土屋賢二の『軽はずみ』シリーズに、母校の裏山から見たと思われる瀬戸内海の挿絵がある。彼は岡山市内の高校の出身なので(生まれはこの瀬戸内の小さな町)、何でこの景色がと思った事がある。田舎に帰ろうとは思わないが、この裏山にはいつか登って見たい。