行儀の悪いサドル
 先日力尽き尻尾を巻いて逃げ帰った丘を克服しようとそちらに向かった。

 相変わらずきつかったので、これを回避する道路があるはずと、

無理をせず、君子になって36計の内の番外、0番を選んで逃げ出すことにした、

 これかな?と何となく見た事があるような、いや無いような道を取るとドンピシャ。

 辿ろうとした道の旧道だった。

 道は狭いがそれ以上に車が少ないので、走り易い。

 るんるん気分だが、大学までの半分よりもう少し行くことにする。

 それがこなせれば理論的には少なくとも大学に行き着く事ができる、理論的には。

 旧道はやがて新道と合流する。

 その後は走り易いがあまり楽しく無い道が続く。

 左手にちょっとした丘が見える。

 近づくと鶴見川の支流が流れている。

 水の風景が好きなので、つい引き寄せられて行く。

 ほとんど誰ともすれ違う事なく川縁を上って行く。

 何台か自転車とすれ違い、追い越される。

 こちらは自転車は立派でもエンジンは非力だ。

 快適なサイクリングを暫く続けたが、工事のための行き止まり。

 合流した鶴見川をさらに上る選択もあったが、引き返す方を選んだ。

 時間的にも距離的にも頃合いと見て帰途に着く。

 心地よく鶴見川サイクリングロードを下ってるんるん気分だった。

 と、がちゃがちゃっとサドルが外れてしまった。

 正確にはサドルの方向が曲がって、

サドルと自転車が離れてしまったのだ。

 これではサドル無しで帰らなくてはならない。

 いや、本当に立ち漕ぎで帰る覚悟をした。

 そもそもどの様にしてサドルが車体にくっ着いているのか、

そのくっつけ方が分からない。

 部品をそれらしく重ねてくっ着けようとしても、
着いてくれない。

 小一時間ああでもない、こうでもないとやっている内に、

仕組みは分かった。

 要するにボルト様の物をナットの働きをしている穴の空いた金属にねじ込む事でくっつけるのだ。

 理論は分かったが、ボルトを回す道具が無い。

 苦労している横を何台も自転車が通り過ぎて行く。

 工具さえあれば、と思うが無い。

 指で回す以外に無い。

 が、不器用が洋服を着て、

じゃないサイクリングウエアーを着て自転車に乗っているのだ。

 仕組み発見するのに1時間ほど既にかかっている。

 何とか自転車にくっつけるのにさらに30分ほどかかったろうが、

無事に帰途に着いた

 サドルは着いているが、ほとんど乗っかっているだけの状態だ。漕ぐ度に右を見たり左を見たり、

ふんぞり返ったりうなだれたりするサドルに、

どうか家まで我慢するんだぞ、と元気付けながら帰宅した。

 実は随分前からサドルの行儀は悪かったのだが、

連休明けに点検に持って行くので、

その時で良いやと思っていた。

 今回の事件でサドルを固定するための溝が磨り減っているのを発見してしまった。
 
 放置した報いだ。

 近くにも馴染みの自転車屋を作らなくては。

 ※ 写真の向きがおかしいのですが、上手く調整できません。

親子の水鳥です。
 

コメント

ミハーハハ
2013年1月3日14:47

ふんぞりかえったりうなだれたりするサドル、わかりますワー。大変でしたね。無事のお帰り何よりでした。我が家でも自転車のメンテナンスはこウルサク言っています。自転車だって軽車輌、立派な車ですから命に関わることもありますものね。

nassie
2013年1月4日3:01

東急ハンズに行って6角レンチを買って来ました。
自転車屋が入っているのですが、うちの工具セットは高いので、上の階のロフトに行って4、5、6ミリのを買って帰ればどれかが合うよと言われて3つで400円ほどで買って帰りました。5ミリサイズでした。
明日は走るぞ!と意気込んでいますが、ここの所眠り過ぎで午前3時現在眠くなくって困っています。

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