岡山に行ったのが遠い昔の事のようで、その後銀行に行ったのも数日前のように思われるが、

それがつい一昨日、昨日の事だと知ると愕然とする。

 一つ一つの出来事と『今』との間に大きな深淵が広がっていて、

ブラックボックスのように何でもかんでも飲み込んでしまい、

その出来事自体が飲み込まれて行くと言うシュールな事が起こっている。

 いや、忘却メカニズムが物凄く強力に働いているだけなのだが、

小さな事は直ちに忘れ、後から次々と起こる新しい出来事の記憶が前の記憶を追い出して、

特に大きな物(出来事)の記憶だけが残る。

 そしてやがてその大きな物も忘却の中に吸い込まれて行く。

 まるで宇宙が自分で自分を自分の中に取り込まれているみたいだ

 古い物から、刺激の弱い物から、しかし習慣化された物はきちんと残ると言う、

記憶忘失のメカニズムがうまく機能しないと、

石が入ったご飯のようにガリッガリッとした日常生活になる。


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