女流作家
 田舎者が都会に出て来て新宿という目も眩む文化に接する。

 ナマでジャズを聞き、ナマで演劇を観、時には火炎瓶が飛び交う。

 同じクラスにSさんという女性のクラスメイトがいて、

大学、授業そしてクラスメイトに馴染め無いはぐれ者同士で時々お茶をし、ジャズを聴き、演劇を観た。

 何を観、何を聴いたかまるで覚えていないが、

彼女は演劇にのめり込み、大学にも来なくなった。

 2年次終了時点で、Sさんも自分も成績不良で退学。

 半年後くらいに一度新宿で会って、

お茶(アルコールを軽く)をした。

 『君にとって私は空気みたいなもんだよね』

と、映画や演劇以外は

うんとかイヤとかしか言わないSさんが初めて発した言葉に

そうだね、とこたえた。

 それが最後。

 山形出身のSという女流作家(詩人)の姪で、当時何度もその名を聞いていたはずなのに、

思い出せない。

 ネット検索をかけてもそんな女性は引っ掛からない。

 と言うことはSさんもこの文章自体も虚偽の記憶の捏造なのか?

 
 

コメント

ミハーハハ
2012年10月11日7:46

謎の人物ですね。若きなっしー様と気の会うsさん今どこにどうしていらっしゃるのでしょう

nassie
2012年10月12日9:01

ちょっと変な大学に入ってしまって、最初の1週間でこりゃダメだと思ってしまったんですが、親に言い出せず、退学になるのを待ち望んでいました。
Sさんも同じ心境だったのではないかと思います。
叔母さんに当たるS詩人は次々に詩集を出していてマスコミでも注目されていました。ちょっと調べてみたい感じですね(^-^)。『その後の詩人S』みたいな感じで。
友人(と言うより元同級生)Sさんもどんなになっているか興味津々。
背の高い女性だったので小錦みたいになっているかも知れませんね(^-^)。

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