Kさんのこと

2012年7月31日 日常
 フランスで知り合いになったKさんが帰国された。

 日本語文法を完全に書き換える文法書の出版およびその記念の講演会のためだ。

 ただ、去年も帰国されたので(残念ながら連絡の行き違いでお会いできなかった)、毎年のように帰国されているのかもしれない。

 中華街で一緒に食事をした。

 『ああ、これ砂糖を使いすぎ。こんなもの私はだめだけど

(なっしーもとりわけ最近の料理にはそんな傾向が多いと思うが)、

なっしーさん食べられるなら食べてくれる?』

と言われいくつかお下がりをいただいた。

 それなりのレストランでも、とりわけ中華では立派なところでもそういう傾向があるように感じる。

 それはともかく、何事にも厳しい。

 小学校の時、先生をとっちめた話。

 中学校で、高校でも、先生が誤っているときは誤っていると指摘して、

その誤りを認めないとボイコットを辞さない、と言った武勇伝をいろいろ聞いた。

 たった一人でてんで間違った非論理的な日本語文法学に立ち向かうのだから、

戦闘的であることは仕方がないが、

この戦闘的なKさんが、なんで融通無碍のなっしーとお付き合いいただけるのか不思議。

 ただ、私もこのKさんが大好きだ。
 
 24時間一緒、とか5年間ずっと同じ部屋で研究を、というとちょっと、となるが、

一緒に食事をし、ワインを飲み、そしてご高説を承るというのは楽しい。

 本当は言語学をやりたいな、などと

(多少英語ができたものだから。ただ、言語的才能がないのはすぐに分かって、転向した)

思ったこともなかったわけでは無いが、

やらなくて良かったな、とつくづく思う。

 今頃、Kさんに、罵倒され、蔑まれ、一緒に食事などできなかったに違いない。

 ただ、何事も理詰め。

 相手の論理の不十分さを指摘し、自説を展開するその明晰な思考は、驚嘆に値する。

 それにしても、面白い一日だった。

 ちょっと肩が凝ったけど。

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