しようもないことを…。
 77忌が明けた。

 和尚さんが、最初の頃と比べると少し気持ちが軽くなったかもしれないが、

まだまだだろう。

ただ、これも 1回忌、3回忌と重ねて行くとその内少しずつ気も軽くなるだろうが、

やはりある程度年月が必要だ、と仰っていた。

 確かに気が晴れる日はない。

 1月経って少し違って来たのは、夜眠れるようになったことくらいだ。

 2時間、3時間で目が覚めていたのが5,6時間続けて眠れるようになってきた。

 ただ、起きているときは、ふと孫の顔を見たかっただろう、末娘の晴れ姿を見たかっただろう、などと思ってしまう。

 40年近くの付き合いで、声を荒げて叱られたのが、

病院のベッドの上で、ピントの合わないナマ返事を繰り返すなっしーの反応にうんざりした時の、

たった一度だけだったと以前日記に書いた。

 これは、妻が、要するにストレスを全部、すべてのストレスを全部自分で引き取って来たということだ。

 ひょっとしたらそれが大きな負担となって彼女自身の身体へのストレスを及ぼしたのかもしれない。

 なっしーは締切に原稿が間に合わないだけで胃が痛くなるのに、

自分勝手で、何も顧みない駄々っ子の夫を持った妻であり、

当てにならない父親の代わりに父親の役割も果たさなければならない母であり、

家長と家政婦を同時にこなさなければならない主婦であり、

そんな2重、3重のストレスを抱え込んでの60年の生涯だった。

 亡くなった時の、本当にほっとしたかのような貌が忘れられない。

 そして、「また、しようもないことを書いて」とこの文章に苦笑いをしているに違いない。

コメント

アミ
2012年6月13日8:04

我が夫は、わたしのことを、nassieさんのようには想ってくれないでしょう。
奥様は幸せな方ですね!

nassie
2012年6月13日10:25

いや、不幸せな生涯を送らせてしまった後悔が残っているだけです。もっと話をしておけば良かった、もっと大事にしておけば良かった、と言ったたわいもないことですが、忙しさを口実に苦労を全部押し付けていたのが可愛そうで、悔やまれる毎日です。

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