駆けっこが早い方が、モテるんだよな。

　食べたことを忘れるのはまずいが、食べたものを忘れるのは大丈夫なんだそうだ。

　本当にそうなんだろうか？

　今、血の巡りを良くするための薬を1日1回飲むことになっているんだが、これをちょくちょく忘れる。

　飲むのを忘れるんじゃなくて（いや、これもよくあることだが）、

飲んだかどうかを忘れるのだ。

　薬は飲んだ気がするが飲んでいないような気もする時は、

飲まないで良い、と言うより飲まない方が良いんだそうだ。

　どうせ知らないうちに忘れているんだから、1回や2回それが多くなったって大した違いはない。

　じゃ食事はどうすれば良いんだろうか？

　食べないで我慢すれば良いんだろうか？

　何を食べたかを忘れることは、食べたかどうかと比較できないほど頻繁にある。

　そして、何を食べたか忘れたという事実を認識した時は、

精神的に大きなショックを受ける。

　ただ、我が家に限っては、これは変わり映えのしないお座なりのメニューのせいかもしれないが。

　食べることに感動が無いからだ。

　いずれにせよ、忘れるってことは年を取ったことで、自然のことなんだと思うことにしておく。

　駆けっこが得意な人とそうでない人とがいるように、

忘れ方にも個人差があって、忘れるのが得意な人もいれば、不得手な人もいる。

　ただ、駆けっこは早い方が良いよな。　モテることだし。

　それと比較して忘れるのが得意でも、モテることはない。

　ところで、血のめぐりが良くなる薬を飲んでも、

当然のことながら、自覚症状としては良くなることは『まったくない！』。