台風襲来

2011年9月3日 日常
台風襲来
 わがふるさと「おきゃーま」を直撃し、しかもゆっくりゆっくり舐めるように通り過ぎつつある台風12号。

 見慣れた景色が何度もテレビに映る。

 不謹慎な話だが、非日常の世界にスリップする感覚に、

なんだかほんの少し興奮しながら見続ける台風のニュース。

 なっしーは、田植時の増水した川に流され、すんでの所で助かった経験を持つ。 

 残念ながらその流された時のことは、はっきりと思い出すことが出来ない。

 ただ、なんだか抱え上げられたシーンは覚えがあるような気がするのだが、

それは、話を聞かされて、自分で作り上げた記憶のような気もしないではない。

 飛び込んで助け上げてくれた方は、5,6歳年上の、おそらく中学生くらいだったろう、近所の方。

 その方はその後しばらくでリューマチに罹られ、家に閉じこもってしまわれたので、

はっきり記憶に残るようなお付き合いの覚えはない。

 なっしーは、時折、これを思い出し、2人分の人生を生きなければならないのだ、と思うのだが、

もちろんのこと、そんな決意はすぐに忘れてしまって、半人分のままもう人生を終えようとしている。

 屁理屈を捏ねなくても誰でも台風ニュースを漫然と見るのだろうが、

今日はとりわけ、どんよりとしつつ、聞きなれた地名や見慣れた風景をテレビで見ながら、

1日、台風とお付き合いをしてしまった、締切過ぎの原稿を放り出して。

 ああ、何と軽い、無駄な人生であることか。

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