この師匠にしてこの弟子あり
 少し焦り始めた。

 3年前締め切りの原稿。

 夏休みに編集者がそろそろ下さい、ついては、最終打ち合わせに伺いたいとメールを寄越したので、じゃあ、フランスまで来てくださいと返事をした。

 さすがにフランスには出張旅費が出なかったそうだ。

 ただ、だからと言って放り出すことはできないので、若い先生に頼み、院生に頼み、

資料をコピーしてもらって手元に一応のものはそろった。

 そろってから3,4か月経つが、筆は進まず、それどころか資料読み込みも進まず。

 読み込みが進むのは『地球の歩き方』と『ミシュラン旅行ガイド』。

 ミシュランガイドは丁寧に辞書を引きながら読んでいる。

 いつもなら『ふん、ふん、ふん』と分からない単語(いっぱいある)は飛ばし読みなのに。

 虫食い古文書の解読みたいなものだ。

 資料読み込みは進まず、気は焦れども筆も進まず。 なのに後2か月。

 このチャンスに仕上げなければ。

 今こんな状態でたっぷり暇があってもできないのが、

帰国して暇が無くなってからできるはずがない。

 いや、本当は暇があるからできないのかもしれないが。

 だが、じゃあ、暇がなかったときになんでできなかったんだ、と突っ込まれそうだ。

 誰か書いてくれないかな?
 

 そういえば某有名大学の某有名教授が

『こんなバカなことを言っているやつがいる』と、

ある学説を批判したら(単に口で批判しただけじゃなくて活字になっている)、

そのバカなことを言っていたのは自分だった、と言う有名な話がある

(弟子に書かせてそれをチェックしないまま発表したお粗末。この師匠にしてこの弟子あり)。

 やっぱ、自分で書こうっと。 φ(..)メモメモ  

※ 後になってふと思ったが、バカなことを、という批判も別の弟子が書いたのかも。あ、いや確か対談だった、ような気がする、が、自信がない。 モゾモゾ。


コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索