On va voir.(ま、成り行きを見てみましょう)
 確かにこっちにも落ち度がある。

 日本宛にEMS、こちらではChronopostと呼んでいるが、急ぎの書類を送った。

 SHINJUKU JAPONとローマ字で書いたがそれ以外は日本語で宛先を書いた(今までもこれで届いていた)。

 電話がわからなかったので電話は書かなかった。それでも、

『電話わかりません』

 と言ったらそのまま受け付けた。『宛先住所の日本語部分は間違いないね?』

と確かめられたが、そこは何度も見直して『間違いありません』と答えた。

 数日経って(本当はもう到着日付を過ぎている)住所と電話番号をファックスで寄越せという郵便が(もちろん普通便で)来て、

郵便局に行ってファックス(郵便局の受付の若奥さん、素敵な人だ)をしてもらった。

 ファックスしたのでもう安心、と言われてやれやれと帰った。

 インターネットで追跡できるそうなので、ファックスの次の日に見たら、

『追加情報要求中』

 と出ている。

 おかしいな?とは思いながら、更新が遅れているのだろうと思っていたら、今週になって、

『情報不備のため送り主に返送された。クロノポストの任務は終了』

と出ていた

(任務終了と言われるともう届けられたとも読める表現だが、おそらく郵便局側に引き渡したという趣旨だろう。こちらの方は事実よりも情報が先行しているかな?ただ、クロノポストは郵便局の新しいサービスと思っていたら、まるで違うということがわかって、一つ利口になった)。

 あわてて郵便局に行って、窓口で15分ほどあれこれ言い争ったが
(この時はクロノポストと郵便局とが一心同体だと思っていた)
埒が明かず、もう再度送り直した。
先日送った(=送り主に送り返したはずの)クロノポストは郵便局にも戻って来ていなかった。

 『もちろん料金は返してもらえるよね』

と訊いたら、

 『もちろん。でも一件書類を全部持って来たらね。でも返金は郵便局の仕事じゃなくて、クロノポストの仕事だからね』

としきりに自分ところは関係(責任)がない、と言い張る。

 クロノポストの仕事だからね、責任があるのはクロノポストだからね、

は5回は聞いた。この5回というのは冗談や誇張ではない。

 そして、一昨日現物が帰ってきた(情報に遅れること2日?3日?)。

 以前、追加情報が要求された時に手伝ってくれた大学の職員さん

(どうやら今度新しい受付になるらしい)が、

 『そんなバカな話があるもんですか。私が話してあげるから今日、これから行こう』

とついて行ってくれて、一件書類(と言っても最初に送った送り状のコピーと戻ってきた袋についていたバーコードが付いた紙切れ)を提出した。

 『さあ、これからが見物だね』

と郵便局を出て、二人でコーヒーを飲んで別れた。

 この受付の職員さんとはインド料理を一緒に食べに行く約束がある。

 払い戻しがあると、ひと皿かふた皿追加注文ができる。

 ああ、楽しみだ。  

 ただ、彼女は冷静。

 On va voir.(ま、成り行きを見てみましょう。今日、この表現を聞くのは2回目だ。

 何しろフランスの行政はただものじゃないからな。


 おっと。大学も国立大学だった。



 ※ 写真はオ・クニクスブルク城からの景色。

 ※※ 送りなおした書類はもう届いたと先方から今朝メールが来た。まあ、なんでもそうだがうまくいくときは何でもないが、一旦こじれるとこじれ続けるものだ。

 噂によると男女関係も同じようなものらしいが。

 いずれにせよ、もし返金されれば、カレー2皿か少なくともデザート2人前かにはありつける。

 銀行口座を持っていないのでチェックで払い戻されると困るなあ(なんてのんきに心配しているけど、その前にもう一度か二度、山場がありそうだ。On va voir.)。

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