ラッキーだね

2011年1月18日 日常
ラッキーだね
昨日のことだった。

いつもの散歩コースを歩いていた。

数メートル先に、道路に手をやって何か探すような仕草をしている人がいた。

そばを通り過ぎ少し行ったところ、

『ねえ、ねえ』

と、話しかけられた。

『アジア人だよね? 中国人? 日本人?』

『日本人だよ』

『ほら、見てごらんよ、金の指輪。

マークがついてるでしょ?』

遠近乱のめがねを外して見てみたが、よく見えない。

『へえ。そうなんだ』

と言いながら立ち去ろうとしたら、後ろからもう一度呼び止められた。

『遠くから来たんだねえ。これ、記念にあげるよ。もって行けば良いよ』

と言われても、なんだか気が進まない。金の指輪なんて使い道ないし。

ただ、ほらほらと言われて握らされた。

それほど言うんだったら、と思って本物だったらとんだ拾い物だ、と思いながら

『メルシー』

と言って立ち去ろうと振り返った。

と、すぐに

『実はお金が無くってね。何か食べるものない?』

『持ってないよ』

『リュックの中に何か入ってないの?食べるもの』

『何もないよ』

『じゃあ、1ユーロでも2ユーロでもいいから、パンを買うだけ、パンを買う一部でいいから』

と言われたので、さっきの指輪を返して

『じゃあ、これでパンを買ったらいいよ』

と、言いながら別れた、


のだったらカッコいいんだが、


指輪を返すだけ返して、ちょっと肩をすくめただけ。


『じゃあ、これで』

と言えば良かったと思ったのは、歩き始めて10メートルほど歩いてからだった。



※ ずっとパソ子のお守りをしている。新生児を抱えたお母さんみたいで、何もできない。HDの絶対容量が足りないので、もう一つ買ってこないといけないんだが、そういう体制にまだ行かない。


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