ほとんど空なのに

2010年12月20日 日常
ほとんど空なのに
ほとんど空なのに
 『ここが閉鎖されちゃう』

と、仲良しの掃除のおばさんが、入って来るなり大変な剣幕で言った。

 『ええっ? 追い出されちゃうの?』

 『あんたは、良いんだよ。4月まで。でも組織替えで、受付も、掃除婦も、みんなクビ。1月から別の人が来るよ』

 管理がCROUSと言う学生生活支援組織から、直接大学管理に移るそうだ。

 それに伴って、CROUSで働いていた人はみんなクビだ。

 もちろん正規の大学職員だった人たちは新しい組織に移っていくんだろうが、少なくともCROUS直接雇用の人たちは1月から仕事が無くなる

 『新しい掃除のおばさんが来ると思うけど、仲良くね。私はこれでさようなら。10年間ここで働いたんだけど。1月からどうすれば良いんだろう…

 これがフランス式。日本はどう?』

 『日本も昔は昔のフランスみたいだったけど、今は今のフランスみたいだよ

(実はもっともっと悪いはず。子会社出向、転籍、お取り潰しの時、当然本社には戻れない) 』

 『世界中がアメリカになっちゃったねぇ。ところで娘さんの部屋はどうした?』

 『断られてホテル取ったんだけど、断られた理由が今分かったよ』

 年末に子供たちが来るので、ここで部屋を取ってもらおうとしたら、

『ダメ』とすげなく拒否された。20以上部屋があるのに今は4つしか埋まっていないそうで、ガラガラなのに。

 『冷たいヤツ』

と受付のマダムを恨んでいたが、仕方なかったんだと納得した。

 恨んでごめんなさい。

 ただ、寂しい。 こういう社会のあり方も。

 JRが何日間だったろうか?3日間?

 止まって、あれが線香花火の最後の輝き。

 あの後、ガラガラっと社会が崩れて行ってしまって(もちろん、実態がもう崩れていた)、

それから15年ほどだろうか、小泉構造改革が仕上げをした。

 それにしてもお粗末なのは、今の『緑の党』内閣だ。

 駆け引きと口先と遊泳術だけの中身無し。

※ 朝、きれいに雪が融けていたのに、またあっという間に真っ白になった。

※※ 掃除のおばさんに良い正月を迎えてもらいたいものだ。ボスニアには帰らないで、ストラスブールで仕事を探したい、と言っていた。

 

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