『漂流するトルコ』  小島剛一 (旅行人)
 バカンスのため引き取れないまま受付で眠っていた荷物を引き取った。

 早速原稿用の資料をそっちのけで待ちかねていた『漂流するトルコ』を取り出し、読んだ。

 押さえに押さえて遠慮がちに筆を進められたように感ぜられる、前著『もう一つ』に比べ、

かなり自由に筆を進められた感じで、前著で?と思っていた部分の謎解きが随所に見いだされる。

 ただ、ヒッチハイク、野宿から飛行機、高級ホテルでの宿泊と月日が経ったことに伴う、香辛料の部分の大きな変化は否定できないが(ヒッチハイク旅行記の楽しみは本書にはない)、

 著者と一緒に怒り、涙し、より一層感情移入して読むことが出来るのが前著との大きな違いであろうか。

 この2つの著書から直接引き出すことは出来ないのだが、それにしても、この2つの著書の前提となっている基礎的作業そのものが、大変な作業であったことは自ずと伝わってくる。

 2/3ほど読んだところでパンを買いに出た。アパートの前で偶然小島さんにお会いして、

 「今読んでます、前著と比べながら読んでるので、少し手こずってます、またお食事の時にでもお話しさせてください」

とお別れした。

 サインを頂こうと思っているが、2010年度研究費のシールが貼ってあった。どうしよう?

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