6割

2010年10月25日 日常 コメント (2)
6割
 きちんとした統計ではないが、フランスの大学では終了試験の合格率がおよそ6割だそうだ。

 2年生に上がる時に4割が、不合格になる。

 0.6かける0.6かける0.6で学部(第一段階=3年制)卒業率およそ2割。

 その後マスター1(M1)、マスター2(第二段階=M2)と来て、100人入学して、マスター2終了は10人くらい

 (その後第三段階いわゆる博士課程がある)。

 これだと、終了・卒業の意味がある。

 わが国では入学したら卒業まで面倒を見ろ、

卒業できないのは教え方、教育力が足りない所為だ、と言われる、

どこからとは言わないが。

 そうなると、品質保証は、どの大学に入学したかで担保される。

 これは、実質上高校卒業時で勝負あり、と言うことだ。

 A大学入学、そのためにはB高校入学が必要で、そのためにはC中学入学が必要と、

入試競争が前倒しに低年齢化し、小学生の塾が大はやりになる。

 フランスでは、卒業、終了できたと言うのが評価の対象になる。

 M2終了生として、M1修了生として評価される。

 そして当然X大学のM2、Y大学の学部終了がその大学名も含めて評価される。

 では卒業、終了できなかった人は? 

 M2討ち死にはM1終了として、M1討ち死に組みはL(リサンシエ=学士)としてそれぞれ評価される。

 要するにどこに入学したかではなくどこを卒業したか、どこまで進級したかが評価の対象になるわけだ。

 卒業、進級試験が大きな意味を持つので、学生たちは凄く勉強する。

 また、卒業することが意味を持つので、たとえば一旦働いた人でも、

勉強しようと思えば、入学は比較的簡単なので、いつでも勉強を始められ、再開できる。

 頑張って卒業すれば、今までとはまるで違う処遇を受けることになる。

 ダブルマスターもまたそれで価値を持つ。

 ところで、わが社も、心太式なので、ええっ? これがうちの卒業生?と言うのが出てくるが

大学だけではなくて、

ええっ? 司法試験に受かったの? 会計士試験に受かったの?

と言うのが結構出始めている。
 
 教え子だからうれしいのはうれしいが、

出口の栓はあんまり閉めることできないから、なあ。
 
と、えっ?あいつが大学教授? と言われている出来損ない教師が持つ一抹の不安。

 でも一番胡坐をかいているのは、大学の教師かもね、実際。


※ ただ、良い子なんだけど、こんな学生が弁護士になってくれると良いのになあ、と思っていたのが届くので、今の制度は基本的にはいい制度だと思っています、実は。
逆もありますけどね、もちろん。



コメント

yasai
2010年10月25日7:18

落とす気になれば、全員だとすると、虚業と言う事になり。口糊を稼ぐ生業がなくなるので、僕の失業対策かも

nassie
2010年10月25日15:32

個人的には定年まで潰れなければ、と思ってますが、退職金と年金が貰えなくなるのはちょっと困ります。

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