5円足りない！

　スーパーで水と野菜を買って、溜まった小銭を整理しようと、自動会計機で現金清算をした。

　小銭が、１，２、５，１０，２０，５０サンチーム(１サンチームほぼ１円)、ユーロ（ほぼ１００円）硬貨が１ユーロ、２ユーロとあって、後はお札になる。

　面倒がって、ついつい大きいのを出しておつりを貰うので、財布の中が小銭で膨れ上がる。

　なじみのパン屋では、もたもたしながら小銭で払ったり、もたもたしていると

『全部ここに並べなさい』

と言われ、並べると向こうが自分で取ってくれる。

　ただ、パン屋は５ないし１０サンチーム単位なので、どうしても１円玉と２円玉はごそ～っと溜まってしまう。

　そこで、今日は余り大きな買い物ではないので、

というより、小銭を整理してやろうと思って水を買ったのだが、

ちょっと余分なものを買ってしまった。

　溜まっていた30個ほどの小銭をごそごそ入れて、ユーロ硬貨も全部使い果たしたところで、

５サンチーム足らなくなってしまったのだ。

　レジ横で見張りをしているお店のおばさんに、財布を見せて、

「小銭無くなっちゃったんだけど、どうしよう」

　と言ったら、「ちょっと待って」

と、机の上においてある小さな缶の中から１円玉を５個取り出して、

『くれた』。

　そのうち１個の１円玉が機械に嫌われて、どうしても受け取ってもらえないので、

「ごめんなさい。ダメなんだけど」

と言うと、また、ごそごそ探して、ピカピカのじゃなく、ちょっと磨り減ったのを１個渡してくれた。

　「あっちだったら一発なのに」

とは思ったが、そのちょっとくたびれた１円玉で清算が無事終了。

　実は、以前、あの機械にちょっと余分に取られたような気がしないでもなかったが、

（フランスの機械は信用できませんからね。

でもパリの地下鉄で、何回か小銭を整理した時は問題はなかったみたいで、

『地下鉄君、やるじゃないか』と思っていた）、

今日は、それを帳消しにして、大きなおつりが来た。

帳消しというと自動会計機君に申し訳ないかもしれないんだが。