光を通さない節穴
 昔、漫画雑誌に漫画評論を投稿して図書券など貰って悦に入っていた。

 青林堂に直接単行本を買いに行き、おにぎり頭の南伸坊氏にお金を払って、1割引で売ってもらっていたりしたのだが、

ガキデカ、こち亀の途中辺りで我がマンガ人生は終わる。 

 マンガ人生が終われば、スペースの関係でマンガを処分しなければならなくなる。

 『プレイボール』、『キャプテン』も、持っていたのを処分した。

 残念なのは、ちょうどちばあきお氏が亡くなられ、それが伏せられていたまさにその間に処分したこと。

 どうも我が人生いつもそんな感じだ。

 今からほぼ20年前、フランスにいたときは、

『キャプテン翼』が『オリヴ エ トム』と名を変えて大人気だった

(”オリビエ エ トム”と思い込んでいたが”オリヴ エ トム” らしい、wikiによると)。

 ドラゴンボールも大変な人気だった。

 不思議なのは、テレビで続き物でやっているはずなのに、

途中でぷつんと途切れて昔に戻ったり(再放送)、そのまま途切れてしまうようなこと(打ち切り)もよくあった。

 当時、フランス人学生の間でも大マンガブームがあって、日本語を勉強する学生が一挙に増えたらしい。

 ミシマ ⇒ 日本語 が ドラゴンボール ⇒ 日本語になったわけだ。

 ほんの1、2年できちんとした日本語の文章を読み書きする学生も出て来るらしい。

 どこにでも優秀なやつはいて、優秀なやつは常人とは別の回路で物事を処理し、成し遂げていくんだろうが、ナッシーとは無縁の世界だ。

 先日、こちらの助教授の先生から、

 「タニグシという漫画家を知っているか? すばらしいマンガを描くんだ」

と聞かれて、全然分からなかった

(ちなみに、"chi"は『し』と発音する。チョコラではなく『ショコラ』だ)。

 タニグシ(タニグシ・ジロー)氏は、今、フランスで大人気らしい。

 ところが、まるで知らなかったタニグシ氏は、これもwikiでみるとなっしーよりも上の世代ではないか!

 しかもなっしーが、まだマンガに目を通していた時代にすでに結構な数の作品が出ている。

 『プレイボール』を処分したのとおんなじで、タニグシ氏によって結局なっしーの節穴が再確認されたわけだ。

 いや、節穴も空気と光は抜けるが、なっしーの節穴は、穴が開いているのに空気と光を遮断する、そんな節穴のようだ。

 早速タニグシ・ジロー氏の作品のフランス語版を買いに行って、今度こそ処分しないで大事に取っておこう。

 良く行くショッピングセンターの本屋にはmangaのコーナーが大きくとってある。

 ※ 写真の建物の左手にショッピングセンター(本屋)があります。

コメント

yasai
2010年9月13日7:12

坊ちゃんの時代という 夏目漱石の事を描いた 作品が 有名だったと、記憶します。
僕の講義の漫画アニメ論では この作品は 高級すぎて ナカナカ話題について
いく学生が少ないのです

nassie
2010年9月13日8:26

帰国したら聴講させていただこうかな?

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