国境の町
 ストラスブールの向こう側はケールというドイツの町だ。

 先ほどオランジュリー公園に行くと言って出かけたのだが、天気も良いのでふと国境越えを思い立って、行った。

 今回は橋を越えるだけではなく、少しメインストリートとおぼしきところを歩いた。

 新しい町なのだろう、建物も新しい。町並みもきれいで、分不相応(と言うと失礼だが)に大きなオフィス・ド・ツーリスムがある。

 大きな本屋があって、ストラスブールでは本屋を見つけるのに苦労したのが嘘のようだ。

 いや、町自体があまり大きくなさそうなので、目抜き通りに何でもある、と言った感じなのかも知れない。
 
 ただ、日本の地方都市は、大通りの真ん中で日中に猫が昼寝をする(『週間朝日』の”さびれ行く地方都市”のルポで、なっしーのふるさとの町がそう言われた)状態なのに、ドイツはまだまだ地方都市が健在なんだろう。

 帰り道。

 国境の橋の上でパラパラと雨が来たかと思うと、大粒の雨、雷。

 あっという間にずぶ濡れ。バス停で少し雨宿りをしたが、雨宿り中も雨が吹き込む。

 自分が乗るバスのバス停はもう少し離れている。少し小ぶりになるのを待って、移動。その間も、ざーっと来たり、少し弱まったりだが、要するにやまない。

 やっとバスに乗って、10分足らずでバス停を降りたときには、雨が上がっていて、歩いて行く人が不思議そうにこちらを見るほど、一人だけずぶ濡れ。

 見るところ無いな、と国境の町を馬鹿にした罰が当たったんだろうか。

 寒くてたまらなかったが、熱めのシャワーを浴びて、今とても快適。窓の外も雨上がりの眩い光が跳ね飛んでいる。

 なお、橋の上で自転車に乗っていた小さな子どもが、ドッジボールを道路に落とした。すると、走ってきた車がそのボールの前で止まり、隣を走っていた車も止まって、お母さんがそのボールを拾うのを待った。日本ではあまり見かけない光景だ。
 なにもヨーロッパだけが良いわけではないが、車の(人に対する)マナーは車先進国を思わせるものがある。

 中国などでもそうなんだが、どうも日本のドライバーは精神的『成金ドライバー』の気がする。アジア的風土なのかも知れないが。
 

 ※wiki情報だと、ケールは以前大火事があって、旧市街と違うところに新しい街並みを作ったため、この二つが併存するような形で街が成り立っているそうです。となると旧市街を見に行かなければならなくなっちゃいましたね。

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2010年5月28日23:26

 すいません、0001000、

 踏んじゃいました♪ (^^)g

yasai
2010年5月29日11:28

バスの運転手さんに 成り金、役人の根性を 感じます。乗せてやってるだから、話しかけるなよ。とか「ほらほら、お金はキチンと払って。」とか、日本でバスに乗ると何時もガッカリします

nassie
2010年5月30日17:41

バスでも電車でも、運転手も切符を売りますが、基本的には切符の管理は運転手の仕事ではなく、検札は、ごくたまに入ってくる検札係の仕事です。払おうが払うまいが運転手は関知しない。ただ、運転手に限らず、自分の仕事には誇りを持っていて、自分の仕事はきちんとやる、ただし、自分の仕事でないことはしない。他人の(それぞれ誇りある)仕事を奪ってしまいますからね。単なる感想ですが、ギルドの精神が残っているんじゃないでしょうか。ワークシェアリングですよね、一種の。

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