『こぐこぐ自転車 』(伊藤礼)
2010年5月25日 読書 コメント (2)以前から自転車がやりたいと思っていて、
もう10年(にはならないか。さすがに)くらい
ずっと小蔵大臣と予算折衝中なんだが、なかなか査定がつかない。
そこで、自転車の代わりに本屋で見かけて買ったのがこの本だ。
『こぐこぐ自転車 』(伊藤礼)
このくらいであれば大臣の承認なしでの現場裁量権は与えられている。
定年を前にした大学教授が、ふと大学まで自転車で行ってみようと思って、
世田谷だか杉並から江古田まで、死ぬ思いでたどり着いて、その後自転車にはまり込んでいく話。
文章が秀逸で、出てくるエピソードも、
いかにもありそうでなさそうな、でもあってもおかしくない
(というかおかしいそのものの)
エピソードの連続だ。
さて、名前から想像されるとおりで、この『こぐこぐ』の著者、礼氏は、伊藤整氏のご令息で、さすがにさすがだとしか言いようがない。
正編(『こぐこぐ』)の方がずっと面白いが、実際に乗るようになると続(『ぎこぎこ』)の良さが分かるような気がする。
なお、著者は、自転車のおかげで、長年、ず~っと抱えていた病気が快癒されたそうだ(続編の後書きにあった、…と思う)。
さて、なっシーの自転車だが、実は、今は日本で自転車を買うのが世界で一番安いそうで、それを根拠に小蔵大臣とさんざん折衝したが、
「フランスの方が本場なんだから欲しければ向こうで買ってきたら」
と、冷たくあしらわれたまま、こちらに来てしまった。
長年患っている『金欠病』の快癒のためには、自転車を買わないのが最良の治療法とは分かっているのだが。
それにしても欲しい。 自転車が。
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