フランス式解決法 (la solution a la maniere francaise)
 連泊していて最初は3泊の予定だったのが1泊延びて、今日は別の建物にある別の部屋に案内された。

 レセプションで部屋掃除のおばさんがで留守番していて

 「うちで一番いい部屋だから」と言われて鍵を預かった

 (実はあけるのに悪戦苦闘したが)。

 今まで72€(請求はいくらか分からないが大学を通しているので今までの例では恐らく60~65€位か?請求書がお楽しみ)の部屋だったが、この部屋は122€とドアのところに書いてある。

 「ええっ」

 と思って

 レセプションに行くと、

 「すごい部屋でしょう?」

 と言われて、

 「すごく良いのは良いけど貧乏教師だから払いえないよ」

 と答えたところ、

 おばさんが、宿帳みたいなのを見ながら

 「88€もらうことになっているが、それで良いか?」

 と聞かれて

 「それなら払えるかな」

 と答えた。
 
 5~60㎡くらいの部屋にダブルベッドがつつましく(見える)収まっていて、

 暖炉の横に小さな書き物机、

 ちょっと小さめのリビング用のテーブルの周りに2人用の椅子1脚と一人用が2脚。

 隣の部屋がダイニング・キッチン(5m×2m)で冷蔵庫と丸テーブル。

 少し小さめのスペース(2.5m×2m)にトイレとバスが付いている。

 今写真が処理できないので直ちにお見せ出来ないのが残念だ。

 留守番のおばさんの「うちで一番いい部屋だよ」と言うのが

「確かにそうだ」

 と思った。

 ああ、こんなところに夏の避暑に来て1ヶ月くらい一人で静かに本を読み、書き物をするとさぞ能率が上がるだろう、と思いはするが、

 もしそんなことができたとしても、

 好きなゴルドの街に行ったり、

 ヴェルダン渓谷+ムスチエに行ったり、

 カシスに行ったりして、

 何にも仕事はしないに決まっている

 (これにレボーを含むアルピーユ山地めぐりを入れ、ゆっくり回るとプロバンスの最高の旅行になる。2週間くらいかな)。

 さて、部屋はいいんだが、問題はインターネットだ。

 電源コードの差込口にネット接続用の箱をくっつけて、それでネットに繋ぐようになっているのだが、

 パソコンとの接続のところの爪が取れていて、手で押さえなければ繋がらない。

 先ほどメールを一本書いたが、左手でケーブルを差し込んでいないと繋がらないので、短いメールを書くのにも、左でケーブル、右手だけで書いて変換、

 というので、いかにも時間がかかった。

 そこで、

 「換えてくれないか」

 とレセプションに行ったのだが、唯一ネットのわかる若いお兄さんが、

 「これしかないのでしょうがない。がんばってね」 

 というのだ。

 実は、彼しかネットのことは分からないので、建物によって接続ボックスが違うのに間違ったのを渡されたりして、今まで(=今日も)散々苦労してきた。

 「う~ん」

 と困った顔をしていたら、

 「あ、こうすれば良い」

 と言って、ちょっと厚めの紙を鋏で切って、それを折り曲げ、

 接続口のところにくっつけて、一緒にパソコンの受入れ口のところにねじ込む。

 「こうやって差し込んでみてくれ」とその折った厚紙を渡されたのだ。

 「うまく行かなかったら?」

 と聞くと

 「左手だな」との答え。

 もちろん他に手段が無いので諦めて部屋に帰って来て、言われるとおりにやってみた。

 なかなか上手くいかなかったが、紙の厚さ(折り方)を換えたりしている内に(10分くらい試行錯誤しただろうか)、何と上手く行ったのだ。

 で、これも両手タイプで打っている。

 まさしくこれがフランス式解決策だ。


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