風邪を引きそう(続き)ーランブイエのこと
※『風邪を引きそう』を分割しました。分割したら長くなっちゃったので、もう一度分割する必要が、あるかも…


風邪がらみでふと思い出しちゃったので書いておきます。

 パリからそんな遠くないところにランブイエという街があって(ネットをごらん頂くといろいろ結構面白いデス。街ではなくてランブイエ夫人)、ある大学の先生と2人で旅行していて…。

 ここではレストランに入っても、じろってこちらを見るだけでなかなか注文を取りに来てくれない。

 後から入ってきた地元の人のところにはすぐ行くのに。

 お昼にありつけないかと不安になった。

 しかも、最初に入ったレストランは満員だと断られて、やっと隅っこの方に座らせてもらったレストランだ。

 何としてもここで食べなくては、という必死の思いで、

 待って、

 やっと何だか簡単なものを食べた気がするが、

 本当にそれが何だったか今もどうしても思い出せないのだ。

 もっと大きな問題は、その前、街をぶらぶらしていた時に洋品店があって、

 外からウインドウ越しに、

 「あのマフラーなんか良いですね」

 と言ってたら(すごく寒かったので)、

 レジにいた女の人がパタパタっと小走りにやってきて、

 ドアのところに

 「ferme(closed)」

 の札をかけて、中からガチャガチャと鍵をかけてしまったのだ(お昼休みだったんでしょうが)。  

 「ええっ。何て街だ」

 といいながら、先ほどのレストランで、何だか思い出せないものを食べた後、

 ”オフィス・ド・ツーリスム”(旅行案内所)に行った。

 そこには鼻を高々と上げた大きな象のすぐ横でねずみが震えている絵が描かれたポスターがあって、

 何と、そのポスターには大きな字で

「旅行者に親切にしましょう!」

 (原文は「Ne soyez pas etrange aux touristes! 旅行者に対して知らんぷりをしないようにしましょう」)
 
 と書いてあったのだ(10年くらい後に確認しに行った時には、残念ながらこのポスターはなかった)。

 で、その仲良しの先生と、

 「こんなところでうろうろしてたら取り殺されちゃうかもしれませんよ」

 と、大急ぎでお城(と言うかお館)を見て、

 「帰りの電車が無かったりしたらどうしましょう」

 などと話しながら、小走りで駅まで行った。

 幸いに比較的待ち時間無く出発した電車に乗って帰ることができたが、

 「あ、あのポスターの写真を撮るのを忘れてしまっちゃいましたねぇ。慌てすぎて」

 次の日、アヴィニョンでランチを食べた。

 席に着くかつかないかのうちに

"Bounjour!"

と、にこにこしながらメニューを持って来てくれた。

 やはり、南仏は暖かい。

 「良くぞ。ご無事で」

 と、2人で美味しく温かなお昼(なっしーは確か"daube"お肉の煮込み)を食べた。
 

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索