フランス人の方が日本人より日本人?
ある独立行政法人の仕事で外国に行ってその報告書にパスポートのコピーが要求された。

てっきり古いパスポートのコピーだと思っていたところ(何回か出ているので違う分と混同)、最終的には今持ってきている新しいパスポートの出入国記録が必要であることがわかった。

書類提出のデッドラインは明日だ。

さて、今日、日本館(日仏交流センター)を訪ねて、

「ここではコピーもファクスも、またいろんな日本の書物もすべて無料で利用することができる」

と説明を聞いているまさにその時、日本からの電話で、先ほどのパスポートのコピーの件が判明したのである。

11時45分ころの話だ。12時から昼休み。昼休みに入ると2時間はストップ。

おそらく12時に休みということは事実上55分から、いや下手すると50分には閉まってしまうぞ、とあせりながら、

日本にファクスしたいんだが、とおずおずお願いした。

「ビアン・シュール(もちろん)」と答えて、すぐにファックスを送ってくれた。

満面の笑みを浮かべて、さよなら(bonne journee= 良い一日を)と送り出してもらったのは良かったが、

出てすぐに日本から電話が入って、ファックスエラーで送られてこなかったという。

「ああ、万事休す」

周りを探してファックスが送れそうなところはないか、ときょろきょろしたが、それらしいところはすべて閉まってしまっていた。

結局2時まで待って、再度顔を出すと、

「あ、エラーが出たんでしょう?心配してたんだ」

と言ってもう一度送り直してくれた。

日仏センターで働いていると、フランス人も日本人になるのか、いや、フランス人のほうが(少なくともフランス人の一部は)、多くの(とりわけ若い)日本人よりも日本人ぽいぞ、と思った午後だった。

とはいえ、ランチのため2時間遅れたのは遅れたのではあるけれども。

さて、それはともかく、ファクス事件の前、建物を案内してもらっているときに、

「あ、そういえばここは、大学間交流交渉のため、今回の受入れ教授と初めて顔を合わせたところだぞ」

と思い出した。

運命の糸というか神のちょっとした悪戯な意図を感じた一日だった。

結局うまく行くんだけど、100パーセント通りお望みはかなわないよ、と言う意図を。

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